『フォールガイ』名シーンを彩る主題歌と挿入歌・エンディング曲とは?:18曲まとめ解説

『フォールガイ』名シーンを彩る主題歌と挿入歌・エンディング曲、計18曲の徹底解説。テイラースウィフト、フィルコリンズ、KISSの名曲やオリジナルドラマへのオマージュ曲「Unknown Stuntman」など、18曲のシーンとアーティストをまとめて紹介!

映画において、音楽は物語を彩り、観客の感情を揺さぶる重要な要素です。アクションラブコメディ『フォールガイ』も例外ではありません。スタントマンのコルト・シーバース(ライアン・ゴズリング)と映画監督のジョディ・モレノ(エミリー・ブラント)の物語を彩る音楽は、シーンの印象を深め、キャラクターの心情を巧みに表現しています。

この記事紹介する主題歌・挿入歌・エンディング曲は以下の18曲です。

  1. 「I Was Made for Lovin’ You(ラヴィン・ユー・ベイビー)」:
    KISSの名曲「I Was Made For Lovin’ You」のカバーが主題歌として採用され、YUNGBLUDによって新たな息吹を吹き込まれました
  2. 「All Too Well」:テイラー・スウィフトのによる名曲がコルトのジョディへの思い出を描く
  3. 「Against All Odds (見つめて欲しい)」:フィル・コリンズの名曲が、ジョディのコルトへの複雑な感情を表現
  4. 「Unknown Stuntman」:原作主演のリー・メジャースが歌ったオリジナルドラマ主題歌を、映画版の音楽担当ブレイク・シェルトンがカバーしてエンディングを彩る
  5. フォールガイの名場面を演出する挿入歌・エンディング曲の12選+予告編の2曲も紹介

 

この記事では、『フォールガイ』の音楽選びの裏側や、楽曲が映画に与える影響について詳しく解説します。音楽担当者ドミニク・ルイスの貢献や、監督デヴィッド・リーチの音楽に対する考えにも触れながら、本作の音楽の魅力に迫ります。

『フォールガイ』のシーンを引き立てる主題歌や曲の裏話をまとめました。大事なシーンで流れる曲に注意してみることで、より一層この映画を楽しめると思います!

 

  1. 『フォールガイ』映画紹介:アクション満載のストーリーと音楽の融合
  2. 『フォールガイ』の音楽世界:主題歌からサウンドトラックまで
  3. YUNGBLUDによる主題歌「I Was Made for Lovin’ You(意味:君を愛するために生まれてきたんだ)」がコルトの切なくも感動的な告白シーンを彩る
  4. テイラー・スウィフトの「All Too Well」:コルトのジョディとの思い出を描く
  5. フィル・コリンズの「Against All Odds (見つめて欲しい)」が映すジョディのコルトへの複雑な感情
  6. オリジナルドラマへのオマージュ:ブレイク・シェルトンによるエンディング曲①「Unknown Stuntman」
  7. フォールガイの名場面を演出する挿入歌・エンディング曲 12選
    1. KISSの「I Was Made For Lovin’ You)」がスタントマン映画のオープニングとエンディングを飾る
    2. マリアッチ・ラ・エストレージャの「Fiesta(祝祭の意)」がメキシカンレストランの陽気な雰囲気を演出
    3. AC/DCの「Thunderstruck」がコルトの決意を力強く後押し
    4. DJ カレドの「All I Do Is Win(意味:俺は勝つだけ)」がトムのペントハウスの豪華さを表現
    5. セイント・ボディの「Do it like that」がクラブシーンの緊張感と興奮を演出
    6. ザ・ダークネスの「I Believe in a Thing Called Love」がメタルストーム撮影の華麗な殺陣を彩る
    7. クリスティーナ・アギレラの「Genie in a Bottle)」がナイジェルの熱唱を引き立てる
    8. モトリー・クルーの「Looks That Kill」がコルトの命がけの追跡シーンを盛り上げる
    9. ジョーン・ジェットの「I Hate Myself for Loving You」がベンティの複雑な恋心を表現
    10. ヤン・ハンマーの「MIAMI VICE」がコルトのボート逃走シーンを80年代風に彩る
    11. エンディング曲② ドミニク・ルイスとデイヴィッド・リーチの「Unsung Heroes(意味:無名の英雄たち)」がスタントマンへの賛辞を込めて響く
    12. エンディング曲③ ドミニク・ルイスの「Waiting For Love(愛を待ち続けて)」がコルトとジョディのラブストーリーを締めくくる
  8. 公開前の予告編や特報映像の2曲
    1. 『フォールガイ』本予告: シェイクスピア・シスターズの「As You Like It(お気に召すまま)」が彩るコルトの危険な仕事と複雑な恋愛模様
    2. 『フォールガイ』特報映像: ボン・ジョヴィの「You Give Love a Bad Name(禁じられた愛)」が描くコルトの危険なスタント人生
  9. 音楽担当者 ドミニク・ルイス:『フォールガイ』のサウンドデザイン
  10. 『フォールガイ』における音楽の役割:選曲の背景と基準
  11. 『フォールガイ』 音楽が映画に与える影響
  12. まとめ

『フォールガイ』映画紹介:アクション満載のストーリーと音楽の融合

映画『フォールガイ』は、アクション満載のストーリーとと音楽が見事に融合した作品として注目を集めています。特に、1980年代のヒット曲を効果的に使用することで、物語の雰囲気を巧みに演出しています。

主人公コルト・シーバース(ライアン・ゴズリング)は、かつてハリウッドで活躍したスタントマンでしたが、怪我により引退を余儀なくされていました。しかし、元恋人のジョディ(エミリー・ブラント)の初監督作品をきっかけに、失踪した主演俳優トム(アーロン・テイラー=ジョンソン)の捜索に巻き込まれます。

この物語の展開に合わせて、巧みに選曲された楽曲が場面を彩ります。例えば、コルトがスタントマンとして活躍していた過去を回想するシーンでは、80年代を代表するロックバンドの楽曲が使用され、当時の華やかさと危険な仕事の緊張感を見事に表現しています。

また、コルトとジョディの再会シーンでは、甘くメランコリックなバラードが流れ、二人の複雑な感情を音楽で表現しています。トムの行方を追う緊迫したシーンでは、テンポの速いエレクトロニック・ミュージックが使用され、観客の心拍数を上げる効果を生んでいます。

特筆すべきは、コルトが犯人に仕立て上げられるという予想外の展開時に流れる曲です。この曲は、明るいメロディーとは対照的な歌詞内容を持つ80年代のポップスで、状況の皮肉さを効果的に表現しています。

クライマックスに向かうにつれ、音楽はより壮大になり、コルトの内なる成長と外的な危機を見事に表現します。スタントマンとしての誇りと、愛する人を守りたい気持ちの葛藤が、選曲された楽曲の歌詞にも反映されているのです。

『フォールガイ』は、スリリングなアクションと巧みな音楽の使用により、視覚と聴覚の両面から観客を魅了する作品となっています。80年代の名曲の数々が、この現代のアクション映画に独特の味わいを加え、多くの観客の心を掴んでいるのです。

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『フォールガイ』の音楽世界:主題歌からサウンドトラックまで

映画『フォールガイ』の魅力を引き立てる音楽の世界を、主題歌からサウンドトラックまで紹介します。

フォールガイの音楽は、映画の世界観を表現する重要な要素となっています。様々なシーンで異なる楽曲が使用され、それぞれの場面の雰囲気を巧みに演出しているのです。

主題歌には、YUNGBLUDによるKISSの名曲「I Was Made For Lovin’ You」のカバーが起用されました。この選曲は、映画のテーマと調和しているようです。YUNGBLUDの若々しいエネルギーが、映画の雰囲気を盛り上げているのかもしれません。

フォールガイのサウンドトラックは、様々な場面に合わせて選ばれた楽曲で構成されています。例えば、オープニング、メキシコ料理店のシーン、シドニー・オペラハウスでの撮影シーン、カラオケシーン、ボートチェイスシーンなど、それぞれの場面に適した音楽が使用されています。この多様な選曲が、映画の様々な場面に彩りを添えているのです。

音楽担当のドミニク・ルイスが、フォールガイの音楽を手掛けています。彼の音楽が、フォールガイの世界観をどのように表現しているのか、興味深いところです。

映画を観る際には音楽にも着目してみると、映画の雰囲気を音楽がどのように演出しているのか、新たな視点で楽しめると思います。

 

YUNGBLUDによる主題歌「I Was Made for Lovin’ You(意味:君を愛するために生まれてきたんだ)」がコルトの切なくも感動的な告白シーンを彩る

映画『フォールガイ』の主題歌には、YUNGBLUDによる「I Was Made For Lovin’ You」のKISSカバーが選ばれました。この曲は、1979年にリリースされたKISSのヒット曲で、ディスコとロックを融合させたスタイルが特徴です。

ボートでトム一味から逃走中のコルトが、ジョディに連絡を取り、自分の思いを打ち明けます。そして映画のエンディングもハッピーエンドにしてほしいと伝えるシーンで流れます。この直後、彼の乗ったボートは石油タンカーに突っ込んで爆発します。

YUNGBLUDによるこのカバーバージョンは、切ない曲調でシーンにとてもマッチしており、コルトの感情の高まりと危機的状況を効果的に表現しています。もちろんコルトは事故で死んだふりをしているだけで、きちんと生存しています。この曲はシーンの緊張感と感動を高めています。

実は、当初、ライアン・ゴズリングやプロデューサーのケリー・マコーミックたちはこの選曲に難色を示していたようです。他の曲を試してみた結果、この曲が最も『フォールガイ』にマッチするとなったそうです。

選定の理由は、この曲が持つエネルギッシュなサウンドが、映画のアクションシーンと完璧にマッチするからです。特に、映画の中でのスタントマンたちの奮闘を描くシーンにおいて、この曲が流れることで、観客はより一層感情移入できるようになります。

デヴィッド・リーチ監督がKissのこの曲を、ワイルドさとクールさが両立していると評価していたそうです。

これをYUNGBLUDがカバーし、映画のサウンドトラックの中心となりました。YUNGBLUDは、このカバー曲について「オリジナルのエネルギーを保ちながら、自分自身のスタイルを加えた」と述べています。彼は、映画のテーマに共感し、音楽を通じてそのエッセンスを伝えることを目指したそうです。

 

テイラー・スウィフトの「All Too Well」:コルトのジョディとの思い出を描く

コルトがジョディとの思い出を振り返るシーンで流れる「All Too Well」は、映画の感傷を印象付ける重要な役割を果たしています。プロデューサーのケリー・マコーミックが使用を希望し、ライアン・ゴズリングも同意したことで、この曲の採用が決定したという制作秘話もあります。

テイラー・スウィフトの繊細な歌声と心に響く歌詞が、コルトの複雑な感情を見事に表現しています。過去の幸せな思い出と現在の喪失感が交錯する中、ゴズリングの演技と相まって、観客の心を揺さぶります。涙をこぼすコルトの姿は非常に印象的で、「All Too Well」の切ない旋律がその感情をさらに引き立てています。

回想シーンで涙をこぼれてきているコルトは非常に印象的で、音楽がそれを一層引き立てています。

この曲の使用は、単なる BGM 以上の意味を持ち、キャラクターの内面を深く掘り下げる効果をもたらしています。過去と現在の感情の対比、失われた愛の痛み、そして後悔の念が、音楽を通じて観客に伝わり、物語への没入感を高めています。

テイラー・スウィフト
テイラー・スウィフト(Taylor Swift)は、1989年12月13日生まれのアメリカのシンガーソングライターです。彼女は、カントリー音楽からポップ、さらにはフォークやロックまで幅広いジャンルで成功を収めており、グラミー賞を12回受賞しています。スウィフトの楽曲は、彼女自身の恋愛や人生の経験を基にしたストーリー性が強く、特に若い世代から共感を得ています。

彼女の代表曲の一つ「All Too Well」は、2012年にリリースされたアルバム『Red』に収録されています。この曲は、過去の恋愛を振り返る内容で、非常に感情的な歌詞が特徴です。曲のリリース当初から多くのファンの心を掴み、2021年には再録音バージョンが発表され、さらに注目を集めました。

 

フィル・コリンズの「Against All Odds (見つめて欲しい)」が映すジョディのコルトへの複雑な感情

ジョディがカラオケパーティーで歌う「Against All Odds (Take a Look at Me Now) 見つめて欲しい」は、物語の展開と登場人物の心情を巧みに表現しています。元恋人コルトの突然の出現に戸惑いながらも、気持ちを整理して、ジョディは彼をパーティに誘います。しかし彼は現れません(コルトは、事件の証拠を強奪しに来た襲撃者と格闘中)。コルトはなんとか敵を撃退して、パーティ会場に駆けつけるも、時すでに遅く、ジョディは帰ってしまっていました。この曲は、二人の切ない心情をよく表していたと思います。

フィル・コリンズの名曲を通じて、ジョディとコルトの複雑な感情が観客に伝わります。歌詞の「見つめて欲しい」という願いは、ジョディのコルトへの未練と、新たな関係を築きたいという希望を象徴しているように感じます。一方で、コルトが現れないことで生じる失望感も、この曲によって効果的に表現されています。

カラオケという設定は、キャラクターの感情を直接的に表現する機会を提供し、観客との感情的な結びつきを強化しています。この場面は、二人の切ない心情を見事に描き出し、物語の展開に深みを与えています。

フィル・コリンズ
フィル・コリンズ(Phil Collins)は、1951年1月30日生まれのイギリスのミュージシャンで、ドラム奏者、シンガーソングライターとして知られています。彼は、ロックバンド・ジェネシスのメンバーとしても有名ですが、ソロアーティストとしても数々のヒット曲を生み出しました。コリンズの音楽は、感情豊かでメロディックなスタイルが特徴です。
彼の代表曲「Against All Odds (Take a Look at Me Now)」は、1984年に公開された映画『Against All Odds (邦題:カリブの熱い夜)』のために書かれました。この曲は、失恋や未練をテーマにしており、映画のストーリーと深く結びついています。リリース当初から大ヒットし、コリンズのキャリアをさらに押し上げる要因となりました。

 

オリジナルドラマへのオマージュ:ブレイク・シェルトンによるエンディング曲①「Unknown Stuntman」

映画『フォールガイ』のエンドクレジットの一曲目です。ブレイク・シェルトンが歌う「Unknown Stuntman (Fall Guy Theme)」がスタントシーンの撮影風景とともに流れます。ここでは俳優とスタンドダブルの両方が映っています。

この曲は、1980年代に放送された同名テレビドラマ『俺たち賞金稼ぎ!!フォールガイ (The Fall Guy)』のテーマ曲をリメイクしたものです。

オリジナルのテーマ曲は、ドラマの主演俳優リー・メジャースが歌っていました。歌詞は、主人公のスタントマンの視点から書かれており、危険な仕事と恋愛の苦悩を描いています。

今回、カントリーミュージックのスター、ブレイク・シェルトンがこの曲を新たに歌うことになりました。制作秘話として、シェルトンは元々『フォールガイ』のファンで、自ら曲を歌いたいと申し出たそうです。

映画の監督デヴィッド・リーチは、ユニバーサル・ピクチャーズの音楽部門責任者マイク・ノブロックとシェルトンの友情がきっかけで実現したと語っています。

この曲の採用は、オリジナルドラマへのオマージュであると同時に、新しい観客層にも親しみやすい現代的なアレンジとなっています。ブレイク・シェルトンの力強い歌声が、映画の世界観をさらに引き立てることが期待されています。

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フォールガイの名場面を演出する挿入歌・エンディング曲 12選

フォールガイの重要な場面を彩った4曲に加えて、名場面を演出する挿入歌とエンディング曲を12曲紹介します。シーンの描写と曲名を並べると、いずれの場面でも選曲理由がみえてきます。いずれも映画シーンを盛り上げてくれる曲です。

 

  1. KISSの「I Was Made For Lovin’ You)」がスタントマン映画のオープニングとエンディングを飾る

この曲は、フォールガイのオープニングとエンディングで使われます。まずオープニングでスタントマンの仕事を観客に伝えるシーンで流れます。崖落ちスタント、バイク、爆破、飛び移りなど、数々のスタントアクションとともに使用され、スタントマンの危険で華麗な仕事ぶりを印象的に描写しています。

また、映画のクライマックスでも再び使用され、ゲイルたちとのヘリコプターファイトに勝利したコルトが、ヘリから再びハイフォールを決めるシーンで流れます。そしてコルトはジョディとのキスシーンで幕が閉じます。まさに”I Was Made For Lovin’ You”です。コルトとジョディのラブストーリーの完成を象徴的に表現しています。

この曲とハイフォールが映画のオープニングとエンドを飾っています。この二つがきっと、この映画で一番の推しなんだろうと感じさせてくれます。ちなみにこのあとジェイソン・モモアがカメオ出演しているメタルストームのコミコン上映シーンでも引き続き流れます。どうやらメタルストームの主題歌にもなっていると推察されます。

KISS
KISSは1970年代から活躍するアメリカのハードロックバンド。派手なメイクと衣装、炎を使った派手なステージパフォーマンスで知られる伝説的なグループです。

 

  1. マリアッチ・ラ・エストレージャの「Fiesta(祝祭の意)」がメキシカンレストランの陽気な雰囲気を演出

スタント業を引退して、コルトがメキシカンレストランで駐車場係をしています。このシーンで流れる曲です。陽気な雰囲気が伝わってくる曲で、コルトの新しい日常生活と、彼が以前の華やかな生活から離れていることを効果的に表現しています。

Mariachi La Estrella
Mariachi La Estrellaは、伝統的なメキシコのマリアッチ音楽を演奏するバンドです。本格的なマリアッチサウンドを提供しています。

  1. AC/DCの「Thunderstruck」がコルトの決意を力強く後押し

ゲイルからジョディの初監督作品へのスタント復帰を要望され、コルトが復帰を決心する場面で流れます。駐車場で客から預かった車でのカー・ドリフトとともに流れる曲です。曲のイントロが決心を徐々に固めていく、コルトの気持ちの高まりをうまく表現しています。この曲の力強いリフと疾走感が、コルトの新たな挑戦への決意を強調しています。

AC/DC
AC/DCは、オーストラリア出身の世界的に有名なハードロックバンドです。パワフルなギターリフと独特のヴォーカルで知られ、ロック界の巨匠として長年活躍しています。

 

  1. DJ カレドの「All I Do Is Win(意味:俺は勝つだけ)」がトムのペントハウスの豪華さを表現

コルトがトムの手がかりを探すため、トムのペントハウスに進入し、部屋の電気をつけると流れる曲です。トムらしい雰囲気の曲で、彼の成功と自信を表現しています。映画用の小道具を観ている最中、トムの恋人、イギー・スター(メタルストームのヒロイン役、テリーサ・パーマー)に刀で襲われる屋内での刀バトルとともに流れ、緊張感のあるアクションシーンを盛り上げています。

DJ カレド
DJ カレドは、アメリカのDJ、レコードプロデューサー、ラジオパーソナリティです。多くの有名アーティストとのコラボレーションで知られ、ヒップホップやR&Bシーンで大きな影響力を持っています。

 

  1. セイント・ボディの「Do it like that」がクラブシーンの緊張感と興奮を演出

コルトがトムの足取りを追って、クラブで麻薬売人と接触するシーンで流れます。黄色の衣装でトムのふりをして、麻薬密売人に接触する緊張感のある場面を盛り上げています。その後、クスリを盛られて朦朧としながらもスタントで培った技で一味を叩きのめすクラブファイトシーンにつながります。

Saint Bodhi
Saint Bodhiは、ロサンゼルス出身の新進気鋭のR&B/ヒップホップアーティストです。独特の声と革新的なサウンドで注目を集めています。

 

  1. ザ・ダークネスの「I Believe in a Thing Called Love」がメタルストーム撮影の華麗な殺陣を彩る

シドニーオペラハウス前のメタルストーム撮影シーンで流れます。コルトがスタントダブルとして、華麗な殺陣を行う様子が印象的です。異星人と主人公、カタナと銃という異色の組み合わせな映画のストーリーにマッチした雰囲気の曲で、ハイテンションなロックサウンドがアクションシーンの迫力を増しています。

The Darkness
The Darknessは、イギリスのロックバンドです。1970年代のグラムロックを彷彿とさせる派手なパフォーマンスと、ファルセットを多用したヴォーカルが特徴的です。

 

  1. クリスティーナ・アギレラの「Genie in a Bottle)」がナイジェルの熱唱を引き立てる

映画撮影中の中打ち上げのカラオケで、ナイジェルが歌っている曲です。お世辞にも上手とは言えませんが、夢中でふりをしながら歌っているシーンはほほえましく、キャラクターの人間味を表現しています。この場面は、映画撮影の裏側での和やかな雰囲気を描写し、キャスト・クルーの絆を示しています。

Christina Aguilera
Christina Aguileraは、アメリカの歌手、ソングライター、女優です。パワフルな歌声と幅広い音域で知られ、1990年代後半から現在まで、ポップミュージック界で重要な存在として活躍しています。

 

  1. モトリー・クルーの「Looks That Kill」がコルトの命がけの追跡シーンを盛り上げる

トムのアシスタント、アルマ(ステファニー・スー)を誘拐した襲撃者をコルトと犬のジャン=クロードが追跡するシーンで流れます。トラックに引きずられながらの命がけのアクロバットを展開する激しいアクションシーンで、曲の疾走感とハードなサウンドがシーンの緊張感と迫力を増幅させています。コルトのスタントマンとしての技術と勇気が、この曲とともに印象的に描かれています。

Mötley Crüe
Mötley Crüeは、1980年代に大きな人気を博したアメリカのヘビーメタルバンドです。派手なルックスと過激なパフォーマンス、そしてキャッチーなメロディラインが特徴的です。

 

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  1. ジョーン・ジェットの「I Hate Myself for Loving You」がベンティの複雑な恋心を表現

ベンティがカラオケで歌っている曲です。ナイジェルに気があるベンティの気持ちを代弁しているような選曲で、彼女の複雑な感情を巧みに表現しています。こちらもお世辞にもうまくないですが、思いをぶつけるように歌っている姿が印象的です。この場面は、主要なストーリーラインの合間に挿入され、脇役たちの人間関係や感情の機微を描写することで、物語に深みを与えています。

Joan Jett & The Blackhearts
Joan Jett & The Blackheartsは、ジョーン・ジェットをフロントマンとするアメリカのロックバンドです。ジョーン・ジェットは「ロックンロールの女王」と呼ばれ、パワフルな歌声とギタープレイで知られています。

 

  1. ヤン・ハンマーの「MIAMI VICE」がコルトのボート逃走シーンを80年代風に彩る

コルトが後ろ手に縛られたまま、ボートを奪って、トムの一味から逃走するシーンで流れます。この操縦はマイアミバイススタントショーの演目にもあったので、後ろからはマシンガンを持った男たちが追いかけてきますが、コルトにとってはお手の物です。このとき、障害物をボートで乗り越えるスタントもさりげなく行っています。80年代の人気ドラマ「マイアミ・バイス」のテーマ曲を使用することで、スタイリッシュでノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。

Jan Hammer
Jan Hammerは、チェコ出身のキーボード奏者、作曲家です。特に「マイアミ・バイス」のテーマ曲で知られ、そのシンセサイザーを多用した独特のサウンドは80年代の音楽シーンに大きな影響を与えました。

 

  1. エンディング曲② ドミニク・ルイスとデイヴィッド・リーチの「Unsung Heroes(意味:無名の英雄たち)」がスタントマンへの賛辞を込めて響く

エンドクレジットの2曲目で流れる曲です。”Unknown Stuntman (Fall Guy Theme)”に続き、スタントシーンの撮影風景とともに使用されています。ここでのシーンは、よりスタントダブルたちに焦点が当てられ、撮影されています。まさに曲名を象徴するシーンです。「Unsung Heroes」は、スタントマンたちへの賛辞と、映画「The Fall Guy」のスタントチームへの敬意を込めた楽曲です。エンドクレジットの中で、アカデミー賞を受賞した映画へのスタントマンの貢献を読み上げているような歌詞になっており、ベン・ハー、ロッキー、ブレイブハート、タイタニックなどの作品への賛辞が込められています。

Dominic Lewis
Dominic Lewisはフォールガイの音楽担当、デヴィッド・リーチはフォールガイの監督です。二人の共作によるこの曲は、映画への深い理解と敬意が込められた特別な楽曲となっています。

 

  1. エンディング曲③ ドミニク・ルイスの「Waiting For Love(愛を待ち続けて)」がコルトとジョディのラブストーリーを締めくくる

エンドクレジット3曲目として流れる曲です。コルトとジョディのラブコメディの締めくくりにふさわしい曲で、二人の関係の成就を祝福するような温かい雰囲気を醸し出しています。映画全体を通じての二人の感情の変化や成長を振り返らせるような、感動的な曲調となっています。

Dominic Lewis
Dominic Lewisは、フォールガイの音楽担当でイギリス出身の映画音楽作曲家です。多くのハリウッド映画やテレビシリーズの音楽を手がけており、感情豊かで印象的な楽曲で知られています。

これらの曲は、それぞれのシーンの雰囲気や登場人物の感情を効果的に表現し、「フォールガイ(The Fall Guy)」の物語をより深く、より印象的なものにしています。

 

 

公開前の予告編や特報映像の2曲

『フォールガイ』本編の曲に加えて、公開前の本予告や特報映像でのみ使われている2曲の紹介をします。

  1. 『フォールガイ』本予告: シェイクスピア・シスターズの「As You Like It(お気に召すまま)」が彩るコルトの危険な仕事と複雑な恋愛模様

『フォールガイ』本予告編は、主人公コルト・シーバース(ライアン・ゴズリング)のスタントマンとしての活躍と、元恋人ジョディ(エミリー・ブラント)との再会、そして失踪した俳優トム・ライダーの捜索に巻き込まれる様子を描いています。アクションシーンと恋愛ドラマが織り交ぜられ、映画の全体的な雰囲気を伝えています。

「お気に召すまま」は予告編全体を通して流れ、コルトのスタントマンとしての華麗な技と、ジョディとの複雑な関係を表現しています。曲名の「As you like it」(お気に召すまま)という部分が、コルトの自由奔放な生き方と、彼を取り巻く予測不可能な状況を象徴しているようです。

シェイクスピア・シスターズ
シェイクスピア・シスターズは、1988年にイギリスで結成されたオルタナティブ・ロックバンド。独特の声と詩的な歌詞で知られ、90年代に世界的な成功を収めました。

 

  1. 『フォールガイ』特報映像: ボン・ジョヴィの「You Give Love a Bad Name(禁じられた愛)」が描くコルトの危険なスタント人生

『フォールガイ』特報映像は、主にコルトのスタントマンとしての技術と危険な仕事を強調しています。短い映像ながら、迫力あるアクションシーンが連続して表示され、映画の高いアクション性を印象付けています。

You Give Love a Bad Nameのパワフルなイントロと歌詞が、コルトの危険なスタント人生と、彼の過去の恋愛経験を暗示しています。歌詞が、コルトの仕事の危険性と、過去の失恋の痛みを表現しているようです。

ボン・ジョヴィは、1983年にアメリカで結成されたロックバンド。キャッチーなメロディと力強いヴォーカルで、80年代から現在まで世界中で人気を維持しています。

 

音楽担当者 ドミニク・ルイス:『フォールガイ』のサウンドデザイン

映画『フォールガイ』の音楽を担当するのは、ドミニク・ルイスです。彼は、映画音楽の世界で名を馳せる作曲家で、数多くのアクション映画やドラマの音楽を手掛けています。彼の作品は、緊張感と感動を同時に伝える力を持っており、観客の心に深く響くものがあります。

ドミニク・ルイスは、映画『フォールガイ』においても、そのユニークなスタイルを発揮しています。ドミニクの音楽は、アクションシーンや感情的な瞬間を強調する役割を果たし、映画全体のトーンを決定づける重要な要素です。『フォールガイ』を鑑賞する際は、音楽とシーンのマッチに注目してみると、より一層楽しめるかもしれません。

 

『フォールガイ』における音楽の役割:選曲の背景と基準

『フォールガイ』における音楽の役割として、音楽選びには、特にこだわりがありました。監督のデヴィッド・リーチは、音楽が映画のトーンを決定づける重要な要素であると考えています。彼は、スタントマンの緊張感や感情を音楽で表現することを意図し、ドミニク・ルイスと協力して選曲を行いました。

選曲の背景には、1980年代のヒット曲を中心に選ぶという方針がありました。この時代の音楽は、懐かしさと新しさを融合させる力を持っており、観客に強い感情を呼び起こすことができます。わたしも、80年代の音楽が持つ独特の雰囲気が大好きで、この選曲には大いにうなづけます。特に、アクション映画においては、音楽がシーンの印象を大きく左右するため、選曲は重要です。

 

『フォールガイ』 音楽が映画に与える影響

『フォールガイ』の音楽は、映画のトーンや雰囲気に大きな影響を与えています。特に、アクションシーンでは音楽が緊張感を高め、観客を引き込む力を持っています。音楽が流れることで、シーンの迫力が一層増し、観客はその瞬間に引き込まれます。わたしも、映画を観る際には、音楽がどのようにシーンを引き立てているかに注目しています。

また、音楽は映画の感情的な瞬間を強調する役割も果たします。感動的なシーンでは、音楽が観客の心に響き、涙を誘うこともあります。『フォールガイ』では、スタントマンたちの奮闘や友情が描かれる中で、音楽がその感情をより深く伝える手助けをしています。観客は、音楽を通じてキャラクターたちの心情に共感し、物語に没入することができるのです。

 

まとめ

映画『フォールガイ』の音楽は、アクションラブコメディとしての魅力を引き立てる重要な要素です。ドミニク・ルイスが手掛けた音楽は、スタントマンたちの活躍を描く物語に深みを与え、観客の心に響きます。特に、主題歌のカバーは、映画のクライマックスで使用されることで、強い印象を残しています。

映画『フォールガイ』の音楽に関するまとめは以下の通りです:

  • 主題歌は、KISSの「I Was Made For Lovin’ You」をYUNGBLUDがカバーしたもので、映画のエネルギッシュな雰囲気を表現しています
  • 印象的なシーンで使用される楽曲として、テイラー・スウィフトの「All Too Well」とフィル・コリンズの「Against All Odds」が挙げられ、それぞれキャラクターの感情を効果的に表現しています
  • 音楽担当のドミニク・ルイスは、アクションシーンや感情的な瞬間を強調する音楽で映画全体のトーンを決定づけています
  • 選曲の基準には1980年代のヒット曲を中心にするという方針があり、懐かしさと新しさを融合させています
  • 音楽は映画のトーンや雰囲気に大きな影響を与え、アクションシーンの緊張感を高めたり、感動的な瞬間を強調したりする役割を果たしています
  • エンドクレジットでは、テレビシリーズのオリジナルテーマのアレンジ曲「Unknown Stuntman」も流れます

音楽が映画のトーンや雰囲気に与える影響は計り知れません。観客は、音楽を通じて映画の世界に引き込まれ、感情を共有します。『フォールガイ』の音楽は、アクション映画好きの心を掴むこと間違いなしです。ぜひ劇場で、その迫力ある音楽と共に映画を楽しんでください。

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