映画『もしも徳川家康が総理大臣になったら』のレビューと評価、感想の記事です。
『もしも徳川家康が総理大臣になったら』は、AIで復活した歴史上の偉人たちが現代日本の政治に挑む斬新な映画です。本レビューでは、映画の魅力と評価、感想をお伝えします。
- 野村萬斎演じる徳川家康の圧巻の演技
- 偉人たちの個性が織りなす面白さ
- コメディからシリアスへの展開
- クライマックスの家康の演説による感動
これらのポイントは、映画の概要、キャストの演技、ストーリーの展開、そしてクライマックスと密接に関連しています。
映画『もしも徳川家康が総理大臣になったら』概要
映画『もしも徳川家康が総理大臣になったら』は、コメディとシリアスが両立した、自信を持ってお勧めできる作品です。
「もし徳」は、新型コロナウイルス感染症により総理大臣が死亡するところから始まります。この倒れた内閣に変わり、AI技術で復活した歴史上の偉人たちによる内閣が、現代日本を救う物語です。
徳川家康が総理大臣に就任し、坂本龍馬や織田信長、豊臣秀吉といった偉人たちが内閣を組みます。まさに「最強すぎ、内閣誕生」です。彼らはそれぞれの知恵と経験を活かし、現代の政治課題に挑みます。
物語の前半は現代政治に風刺を入れつつも、コメディタッチで進みます。後半は一転シリアス路線となり、クライマックスのメッセージは、われわれに深く考えさせるものでした。
『もしも徳川家康が総理大臣になったら』は、豪華なキャスト陣が演じる偉人たちの個性が際立ち、ユーモアとシリアス、クライマックスの感動が絶妙に交錯する作品です。この映画は、現代のわれわれの生き方・考え方に深いメッセージを届けるものとなっています。
正直、政治に対して、そして国民に対しても、ここまで言うかという内容に驚きました。しかもこの豪華な俳優陣。よく製作したものだと感心します。とても面白く大切なメッセージが含まれている良作でした。
『もしも徳川家康が総理大臣になったら』 映画基本情報
それでは『もしも徳川家康が総理大臣になったら』の基本情報から紹介していきます。
『もし徳』 映画基本情報
- 公開: 2024年7月26日
- 上映時間: 110分
- 製作国: 日本
- 原作: 眞邊明人
- 監督: 武内英樹
- 脚本: 徳永友一
- 音楽: Face 2 fAKE
『もし徳』 キャスト
偉人内閣(偉人ジャーズ)
- 徳川家康(内閣総理大臣):野村萬斎
- 坂本龍馬(内閣官房長官):赤楚衛二
- 織田信長(経済産業大臣):GACKT
- 豊臣秀吉(財務大臣):竹中直人
- 徳川吉宗(農林水産大臣):髙嶋政宏
- 北条政子(総務大臣):江口のりこ
- 徳川綱吉(厚生労働大臣):池田鉄洋
- 足利義満(外務大臣):小手伸也
- 聖徳太子(法務大臣):長井短
- 紫式部(文部科学大臣):観月ありさ
偉人の補佐役
- 石田三成(財務副大臣):音尾琢真
- 土方歳三(警備隊):山本耕史
- 緒方洪庵(医師・蘭学者):田中茂弘
現代サイド
- 西村理沙(テレビ局政治部の新人記者):浜辺美波
- 森本慶一(テレビ局政治部部長):梶原善
- 吉田拓也(財務省官僚):足立英
- 御子柴学(日本党幹事長):酒向芳
*もっと詳細な偉人紹介はこちらです。
『もしも徳川家康が総理大臣になったら』鑑賞前に知
映画の概要:AIで復活した偉人たちが現代日本を救う
映画『もしも徳川家康が総理大臣になったら』は、AIで復活した偉人たちが現代日本を救う奇想天外な物語です。
「もし徳」は、現代日本を舞台としています。新型コロナウイルス感染症による危機の深刻化により、国民の不安が高まっています。さらに国会内でクラスターが発生し、内閣総理大臣が死亡します。この状況を打開するため、政府はある奇想天外な計画を実行します。それは、AI技術を駆使して歴史上の偉人たちを復活させ、彼らに現代日本の政治を任せるというものです。
この設定自体がすでにユニークで、心をつかまれました。AI技術で偉人たちが現代に蘇るというアイデアは、まさに現代ならではの発想です。歴史とテクノロジーが交錯するこの物語は、私たちに新たな視点を提供してくれます。
物語の展開:家康内閣の挑戦と新人記者の活躍
『もしも徳川家康が総理大臣になったら』では、家康内閣の挑戦と新人記者の活躍が物語を展開させます。
「もし徳」では、復活した偉人たちの中で、徳川家康が総理大臣に任命されます。彼のリーダーシップの下、坂本龍馬や織田信長、豊臣秀吉といった歴史の名だたる人物たちが集結します。彼らはそれぞれの知恵と経験を活かし、現代日本の政治に挑みます。
家康の冷静な判断力は、現代の政治においても非常に有効です。信長の大胆な行動力や龍馬の革新的なアイデアが、政治の停滞を打破します。
しかも史実をうまくストーリーに融合させています。歴史好きな方は、組閣の人選と役職、そして彼らの政策と史実の関係性にニンマリされると思います。私も、彼らの活躍にワクワクしました。
一方、映画の主人公である西村理沙は、テレビ局の新人記者としてスクープを狙っています。彼女の存在が、偉人内閣の活動に新たな視点を加えます。理沙を演じる浜辺美波は、真っ直ぐで憎めないキャラクターを見事に表現しています。
理沙は、政府のスポークスマンである坂本龍馬に近づき、偉人内閣の裏に隠された陰謀を暴こうとします。彼女の行動が物語を動かし、観客を引き込む要素となっています。
理沙の勇気と行動力が、映画の中で重要な役割を果たしています。
キャストと演技:豪華俳優陣が演じる歴史上の偉人たち
『もしも徳川家康が総理大臣になったら』の魅力の一つは、豪華な俳優陣が演じる歴史上の偉人たちです。
「もし徳」では、野村萬斎が徳川家康を演じ、赤楚衛二、GACKT、竹中直人らがそれぞれの偉人を魅力的に演じています。キャストの演技力が、映画のリアリティを高めています。
特に、野村萬斎の家康は、冷静さと威厳を兼ね備えた見事な演技です。私も彼の演技に引き込まれました。クライマックスを除き、思ったよりセリフの少ない徳川家康。しかしその発する一言一言がとても重みがあります。いままで見てきた野村萬斎の演技とは一線を画すかのように、威厳のあるキャラクターを演じています。
他のキャストも、ある意味ステレオタイプなキャラ像を演じてくれていますが、逆に言えばイメージ通りの偉人たちです。彼らが現代でどのように活躍するのかという点に集中して鑑賞できます。キャストの演技が『もしも徳川家康が総理大臣になったら』の魅力をさらに引き立てていました。
見どころ①:コメディとシリアスの絶妙なバランス
『もしも徳川家康が総理大臣になったら』の魅力は、コメディとシリアスの絶妙なバランスにあります。
「もし徳」では、偉人たちの個性が存分に発揮されます。ユーモアとシリアスが絶妙に交錯し、観客を飽きさせません。例えば、官房長官、坂本龍馬の自由奔放な性格が、現代の官僚たちを驚かせる場面は笑いを誘います。
映画の中で特に印象的だったのは、織田信長が国会で議員を一喝するシーンです。GACKTが演じる信長は、「目を覚ませぇえ!」の一喝で、居眠り議員が飛び起きるのは、笑いこらえきれませんでした。溜飲が下がる思いでした。その姿はまさに「最強にして最恐の革命家」です。
また「大江戸捜査網」や「徹子の部屋」の音楽が効果音として使われ、コミカルな雰囲気を醸し出しています。
このようなコメディ要素がありつつも、時にはシリアスな場面もあります。偉人たちが直面する現代社会の課題に、真剣に向き合う姿が描かれています。
ユーモアとシリアスのバランスが、映画全体を通じての魅力を高めています。私も、このバランスが絶妙であると感じました。
あまりに絶妙なバランスに原作者の経歴が気になりました。原作者は眞邊明人(まなべ あきひと)さん。大日本印刷から吉本興業そして独立。この映画みたいにまじめと笑いが共存している経歴の方でした。
見どころ② ストーリーの深層:陰謀と葛藤が織りなす緊張感
『もしも徳川家康が総理大臣になったら』のストーリーには、陰謀と葛藤が織りなす緊張感があります。
「もし徳」を原作を読まずに観たので、このまま偉人たちが活躍して、日本が立て直されて終わるのかと思っていたら、全く違っていました。実は偉人たちの活躍の裏で、陰謀や思惑が渦巻きます。徳川家康がAI内閣の発足者の意図に疑問を持ち、テレビ局の新人記者・西村理沙に調査を依頼するあたりからシリアス展開になります。彼女の視点を通じて、映画は現代社会の課題を浮き彫りにします。
偉人たちが直面する現代の問題は、私たちにとっても身近なものです。例えば、政治の腐敗や食料問題など、現実世界とリンクする部分が多くあります。私としても、これらのテーマに深く考えさせられました。
見どころ③ クライマックスと結末:感動のラストシーンと現代へのメッセージ
『もしも徳川家康が総理大臣になったら』のクライマックスと結末は、感動的なラストシーンと現代へのメッセージで締めくくられます。
「もし徳」のクライマックスは、徳川家康の演説シーンです。この演説は、現代社会への示唆に富んでいます。家康は、現代の日本人に向けて力強いメッセージを発信します。
家康の演説は、現代の日本人に対する警鐘であり、同時に希望のメッセージでもあります。彼は、日本人が忘れかけている大切なものを思い出させ、未来への希望を示します。
この演説シーンは、野村萬斎の圧倒的な演技力によって、より一層印象的なものとなっています。彼の表情や声の抑揚が、家康の言葉に重みを与えています。
ラストシーンは、観客に深い感動を与えます。家康たちの行動が、現代の日本人に与える影響が描かれ、希望に満ちた未来への展望が示されます。
私も、このラストシーンに心を打たれました。家康の言葉は、現代を生きる私たちへの強いメッセージとなっています。
観客の感想と評価:SNSでの反応
『もしも徳川家康が総理大臣になったら』の観客の感想と評価は、SNSでの反応からも伺えます。
「もし徳」は、多くの観客から高い評価を得ています。
SNS上での感想の概略をまとめてみました。:
- 「歴史上の偉人たちが現代の問題に取り組む姿が面白かった」
- 「コメディとシリアスのバランスが絶妙で、最後まで飽きなかった」
- 「野村萬斎の家康の演技が素晴らしかった」
- 「現代社会への批判が鋭く、考えさせられた」
- 「クライマックスの家康の演説に感動した」
一方で、批判的な意見もありました:
- 「設定が荒唐無稽すぎる」
- 「歴史上の人物の描写が浅い」
- 「現代の問題をあまりにも単純化している」
しかし、全体としてはポジティブな評価が多く、特に家康の演説シーンへの感動の声が多く見られました。
私自身も、SNSでの反応を見て、多くの人が同じように感動を覚えたことを知り、この映画の影響力の大きさを感じました。
総合レビュー:『もしも徳川家康が総理大臣になったら』の魅力と意義
『もしも徳川家康が総理大臣になったら』の総合評価として、その魅力と意義をまとめます。
「もし徳」は、娯楽作品としての面白さと、社会的メッセージの重要性を兼ね備えた作品です。
娯楽作品としての評価:
- コメディとシリアスのバランスが絶妙
- 豪華キャストの演技が秀逸
- ストーリー展開が予想外で面白い
社会的メッセージの重要性:
- 現代の政治や社会問題への鋭い批判
- 日本人の在り方や未来への希望を示唆
- 歴史から学ぶことの大切さを訴える
この映画は、歴史と現代を繋ぐ架け橋としての役割も果たしています。過去の偉人たちの知恵が、現代の問題解決にどう活かせるかを考えさせてくれます。
私は、この映画が単なる娯楽作品を超えて、現代社会に一石を投じる意義深い作品だと感じました。家康の最後の演説は、現代の日本人への強いメッセージとなっており、観る人それぞれが自分の生き方を見つめ直すきっかけになるでしょう。
『もしも徳川家康が総理大臣になったら』は、歴史と現代が交錯する政治エンターテインメント作品として、多くの観客の心を掴んだと思います。
- 豪華キャストによる偉人たちの魅力的な演技
- ユーモアとシリアスのバランスが取れたストーリー展開
- 現代社会への鋭い批判と日本人への力強いメッセージ
- 観客の感動を呼ぶクライマックスの演説シーン
これらのポイントは、キャストと演技、映画の魅力、ストーリーの深層、そしてクライマックスと結末に関連しています。本作は娯楽性と社会性を兼ね備えた、見応えのある作品となっています。
私自身、この映画を通じて多くのことを考えさせられました。皆さんもぜひ、この作品を通じて、日本の過去と現在、そして未来について考えてみてはいかがでしょうか。
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